読んだ

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)

ハーモニー (ハヤカワ文庫JA)


面白い
わけですが。重要なのは面白いということです。


好きだとか嫌いだとかあって、面白いとか面白くないとかあって、悲しいとか、楽しいとか、うれしいとか、寂しいとか、ゆゆしいとか、憎々しいとかあって、


ミァハが言う

「そう、トァン。わたしたちの望みはね、人類のハーモニクスなの」


ハーモニーな完全な世界は、悲しくない訳でも、寂しくない訳でも、憎んでないわけでもない。みんな悲しんだりしている。ただ、悲しいからではなく、ここでこの人は「悲しい」べきだ。という意味あいにおいて悲しんでいるということ。ハーモニーいいね。

昨日と同じように、人は買い物に行くだろう。
昨日と同じように、人は仕事場に行くだろう。
昨日と同じように笑うだろう。
昨日と同じように泣くだろう。
単純に自明な反応として。単にそうするべきだからそうするものとして。


ののしり合うが、殺しあうことは無い。絶望することはあっても、自殺はしない。当たり前、やったぜ! ハーモニーは訪れたのだから。