読んだ

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業

ビジネスで一番、大切なこと 消費者のこころを学ぶ授業


書いた人はハーバードビジネススクールの教授の人の本だそうですよ。

本書の第一部の前提はこうだ。多くのカテゴリーで差別化が難しくなっているのは、私たちが本来の競争ではない「競争」に入り込んでいるからだ。企業は特殊な模倣の達人となり、異質的同質性、いわば異種のクローンであふれる製品カテゴリーを作り出している。差別化どころか模倣である。ところが、この模倣は「差別化」という専門用語の仮面を被り、マネージャーの頭の中で生き続けている。実際には王様は裸で、消費者はそのことに気づいているのだが。

過度のセグメント化、過度の拡張、過度の競争の結果、変化そのものがコモディティ化する。この状況にいたっては、もはや未来から目をそらしたくなるのは、私だけではあるまい。

私が最も注目するブランドは、私の期待など眼中にない。期待と無関係なものを提供しながら、なおかつ期待に応え、これまでにない新たな現実を提供する。不思議なことに、市場の他の商品に比べて必ずしも優れているとは限らないが、差別化には成功している。顧客と特別な関係を築き、群れから抜きん出ている。


この間、ブルーレイ買ったんですけれど、どれもこれもなんだかなーという感じでしたが、ちなみに僕がディーガを選んだ理由は小さかったからです。もっと小さいのがあれば、絶対にそれを選んでいました。容量なんか少なくても。3D対応とかでなくても。3Dとかどうでもいいよ。いるか?みるのか3D。映像が飛び出したところでどうするよ?笑っちゃうよ。アバター劇場で見たけど。笑っちゃったよ。僕は。どうでもよいよ。話がそれた。

20年前なら、家具業界で愛好家を育てられるのが、顧客に一番手間ひまをかけさせるブランドだとは予想もつかなかっただろう。10年前、ただの検索窓しかないポータルサイトがナンバーワンの座につくと予言したら、変わり者扱いされただろう。しかし、どちらも現実になった。


でしょうね。今考えると、本当に変わり者扱いされたかな?とか思うけど、されたんだろう。今だから、実感はできないのだけれども。今だからなんだ、それ。


AIBOの例とかはわかりやすくて面白い。AIBOをロボットと見ると、不精密なロボットかもしれないが、ペットととらえることによって、それは愛らしい同士になるのだということで、大抵の人は、 AIBOをペットとみなし寛容に親密に接していたということ。主観とか客観とか認識とか現象とかの問題がここにはあるのかもしれませんね。

ビジネスの世界では暗黙のうちに、市場調査への多大な投資が顧客重視の現れだと考えられている。しかし、まずいだけではなく、牛の睾丸で作られていると噂されるようなエネルギー飲料が愛されるなんてことを、市場調査が予測できるとは思えない。認知度がないばかりか、強力な競合他社に比べて何の特徴もないサーチエンジンが愛されるなんて、どの市場調査が予測できただろう。


ま、まったくマーケティングの「マ」すらなく、いままでのコネだけでやっていこうかなどと不届きなことを考えているという、この書籍の問題提起の前提にすらたつことのできない状態ですよとかため息ついたりする場合もあるかもしれませんが、そういうとこはつぶれるから。おなか減るから。俺もう寝るから。